任意後見契約と併用する契約 -死後事務委任契約、遺言-

任意後見契約と同時に契約する -死後事務委任契約-

任意後見契約を信頼がおける人と交わしたとします。

そして、もし自分が亡くなったとき、その後の事をその信頼している人に任せることができます。

 

死後の事務処理と呼ばれますが、

死後の事務処理まで、任意後見人となる信頼している人

お願いしたい場合は、任意後見契約死後事務委任契約を同時に契約しておきます。

 

本来なら、死後の事務処理は親兄弟または、叔父・叔母などの親戚が果たす役目だったと思います。

しかし、家族の形が時代によって変化して続けています。核家族が増え、そして今は単身世帯が増加傾向にあります。

名称は冷徹な響きがしますが、「死後事務委任契約」は今後ますます必要な契約となることが予想されます。

 

死後の事務の内容

死後事務の内容として、

本人の生前に発生した債務の弁済(治療費、入院費、家賃の支払い、光熱費等の支払い)

・入院保証金、入所一時金その他の残債務の受領

・自身の葬儀、寺・宗派・お墓の指定、お布施の指定、檀家料の毎年支払い書きの指定

・永大供養、年忌法要についての希望

・ペットの世話について

・身の回りの衣類等の廃棄処理等

などがあります。

お墓の指定や、ペットの世話については事前から準備をしておかないと、実行出来ない可能性があります。

 

特にペットについては、世話が必要になります。あらかじめ頼む人・施設に了解を

取っておくべきでしょう。

 

遺言との併用

遺言と任意後見制度とは、まったく異なる制度ですが、

ともに自己決定権を最大限に尊重したもので、民法の私的自治の原則に適う制度といえます。

 

では、なぜ遺言と任意後見契約を併用するのかというと、任意後見人に親族がなった場合、

多くのケースが無報酬です。

そして、無報酬で委任者の財産管理と身上監護等を行っていくと、多大なストレスがかかります。

仮に、弁護士などの職業後見人が選任されている場合は、

仕事として、財産の管理、身辺配慮や任意後見監督人への報告等の法律や契約で定められたことを

行います。

対して、親族後見人の場合は、任意後見人の事務などの他に、身の回りの世話などの

親子だから、親族だからやるといった無償の奉仕が行われることが予想されます。

 

ですから、委任者(任意後見を頼む人)は、自分の世話をしてくれた親族に対し、

多くの遺産を残すように遺言をしておくのです。

(もちろん、各家庭の状況によって違いはあります。)

 

世話をすること(特に介護認定をもらっているような、いわゆる介護が必要な場合)は、

世話をしていない人にとっては、その大変さがわかりません。

もしその大変さを理解しないまま、相続となってしまうと、

そのことが原因で険悪になったり、最悪の場合争いになったりします。

 

そこで、遺言を書くことは必要ですが、加えて付言事項(遺言所内に書くことができるが、

法的な効力はない)を付け加えたり、エンディングノート内で気持ちを書き綴っておくことが

大事です。

分かってくれるだろうでは、伝わらない場合が多いです。

実際に文字として残っているのといないのとでは受ける印象が大きく違うものです。

 

まとめ

任意後見契約と死後事務委任契約、遺言は互いに関係しあっているといえます。

家族形態の変化、少子化と高齢化のほか、

平均寿命の延びと認知症の増加により、後見制度の必要性が増してきているといえます。

 

それに付随して、財産管理事務等委任契約や死後事務委任契約を

同時に結ぶことがすすめられるようになってきました。

ただし、認知症の方の数と比べると

有効に利用されているとはいいがたい状況です。

 

理由はいろいろ考えられますが、ようするに

制度・契約という言葉から、煩雑で堅苦しいものだという印象を受けるため、ファーストコンタクトで

感情的に抵抗感が生まれるからです。

まずは、

この抵抗感を飛び越えるような、伝わりやすさが大事なんだと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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